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JIS T 8118対応作業服はどんな業種・職場で必要?工場・塗装・化学・電子部品など業種別に解説

「工場ならJIS T 8118対応作業服にした方がいい?」
「塗装工場ではJIS静電対応が必要?」
「電子部品工場でもJIS T 8118を選べばいい?」
企業の購買担当者・総務担当者・制服選定担当者の方からすると、「JIS T 8118という規格は知っているけれど、自社に本当に必要なのかわからない」というケースも多いのではないでしょうか。
結論からいうと、JIS T 8118対応作業服が必要かどうかは「業種名」だけで判断するものではありません。
重要なのは、「何を扱っているのか」「どのような作業をしているのか」「静電気が発生した場合にどのようなリスクがあるのか」という実際の作業環境です。
この記事では、JIS T 8118対応作業服を検討したい代表的な業種・職場と、企業の制服選定担当者が確認したいポイントをわかりやすく解説します。
そもそもJIS T 8118とは?
JIS T 8118は「静電気帯電防止作業服」に関する日本産業規格です。作業服への静電気帯電に起因して発生する災害や障害を防止することを目的として、帯電防止性能を持つ生地を使用して縫製した、「上衣」「ズボン」「つなぎ服」「防寒服」などについて規定されています。
つまり、「工場で着る作業服だからJIS T 8118」という規格ではありません。作業者や衣服への静電気の帯電が、火災・爆発などの災害やその他の障害につながる可能性がある作業環境において検討することが重要です。
なぜ工場では静電気が問題になるのか?
私たちの日常生活でも、衣服を脱いだときやドアノブに触れたときに「バチッ」と静電気を感じることがあります。
工場でも、「衣服同士がこすれる」「人が歩く」「製品を持つ」「フィルムを剥がす」「粉体を移送する」「液体を移し替える」など、さまざまな作業によって静電気が発生します。
問題なのは、発生した静電気が蓄積し、放電することです。周囲に可燃性ガス、蒸気、粉じんなどが存在する環境では、静電気放電が着火源となり、火災や爆発につながる可能性があります。また、電子部品などを扱う現場では、静電気が製品の故障や誤作動などにつながる可能性もあります。
そのため、静電気によるリスクが想定される職場では、設備だけでなく作業者が着用するユニフォームについても適切な対策を検討することが重要です。
【業種別】JIS T 8118対応作業服を検討したい職場
1.化学工場・石油化学工場
JIS T 8118対応作業服を検討したい代表的な職場の一つが、化学・石油化学関連の工場です。例えば、「可燃性液体」「有機溶剤」「可燃性ガス」「化学薬品」「樹脂原料」などを取り扱う現場があります。
このような環境では、条件によって静電気放電が可燃性物質への着火源となる可能性があります。そのため、作業者の静電気帯電を抑えることが重要になります。
ただし、作業服だけで安全対策が完結するわけではありません。静電靴、床、設備の接地などを含め、職場全体として静電気対策を検討する必要があります。
2.塗装工場・塗装工程
塗装に関わる現場も、静電気対策を確認したい職場の一つです。塗装工程によっては、塗料や有機溶剤などの可燃性物質を使用する場合があります。そのような環境では、静電気放電が着火源とならないよう注意が必要です。
特に、「塗料の調合作業」「溶剤の取り扱い」「塗装ブース」「塗料の移し替え」「容器への充填」などがある場合には、どのような静電気対策が必要なのかを確認しておきましょう。
また「塗装会社だからJIS静電が必要」と一律に判断するのではなく、使用する塗料や溶剤、設備、換気、作業工程などを確認することが重要です。
3.ガソリン・石油・燃料を取り扱う職場
ガソリンや石油類など、可燃性液体を取り扱う職場でも静電気対策は重要なテーマです。液体の流動や移し替えなどによって静電気が発生することがあり、条件がそろえば放電が着火源となる可能性があります。
例えば、「石油関連施設」「燃料を扱う工場」「タンク周辺作業」「充填作業」「移送作業」などでは、作業者の静電気帯電だけでなく、容器や設備などを含めた総合的な対策が重要になります。
4.粉体を扱う工場
意外と見落とされやすいのが「粉体」です。粉体は輸送・投入・充填などの際に、粒子同士や配管などとの接触・摩擦によって帯電することがあります。
例えば、「化学原料」「樹脂粉末」「医薬品原料」「食品粉体」「化粧品原料」「その他の粉末原料」などです。
可燃性の粉じんが空気中に一定の条件で存在している場合には、静電気放電が着火源となって粉じん爆発につながる可能性があります。そのため粉体を扱う職場では、「火を使っていないから大丈夫」と考えるのではなく、粉体の性質や作業工程を確認することが重要です。
5.電子部品・半導体・精密機器関連
電子部品や精密機器を扱う職場では、これまで紹介した「火災・爆発」とは少し違った視点から静電気対策が重要になる場合があります。
静電気放電によって、「電子部品へのダメージ」「製品不良」「誤作動」「品質低下」などにつながる可能性があるためです。
半導体や電子部品関連では、人体・作業服・床・作業台・工具などを含めたESD(静電気放電)対策が行われている現場があります。ただし、ここで注意したいのが、「電子部品工場=JIS T 8118だけ確認すればいい」というわけではないことです。
電子部品の静電気対策では、製品保護を目的としたESD管理など、別の規格・管理基準が関係する場合があります。自社の目的が「作業者の静電気帯電による災害防止」なのか、「電子部品の静電気破壊防止」なのかを整理して、必要な規格や性能を確認しましょう。
6.フィルム・樹脂・プラスチック関連工場
フィルム、樹脂、プラスチックなどの絶縁性材料を扱う工程でも静電気が発生することがあります。例えば、「フィルムの巻き取り」「シート加工」「樹脂成形」「搬送」「包装」「剥離」などです。
高速で材料を動かしたり、接触・分離を繰り返したりする工程では、材料そのものが大きく帯電することもあります。この場合も作業服だけでなく、設備の接地、除電器、湿度管理などを含め、工程全体として静電気対策を検討することが重要です。
7.医薬品・化粧品工場
医薬品や化粧品の製造現場でも、工程によっては粉体原料や可燃性液体を取り扱うことがあります。例えば、「原料の投入」「粉体の混合」「充填」「溶剤の使用」「容器への移し替え」などです。
そのため「医薬品工場だから必要」「化粧品工場だから不要」という判断ではなく、取り扱う物質と工程を確認する必要があります。衛生管理、防じん、異物混入対策などと合わせて、必要な静電気対策を整理しましょう。
8.食品工場
食品工場でも、すべての職場でJIS T 8118対応作業服が必要というわけではありません。一方で、「小麦粉」「でんぷん」「砂糖」「その他の粉体原料」など、大量の粉体を取り扱う工程では静電気や粉じんに注意が必要な場合があります。
粉体の種類、粒径、濃度、設備、取り扱い方法などによってリスクは異なるため、食品工場という業種名だけで判断しないことが重要です。
「工場だからJIS静電」は正しい?
ここは購買担当者の方にぜひ知っていただきたいポイントです。結論として、「工場だからJIS T 8118が必要」という考え方ではありません。
例えば同じ製造業でも、
【A工場】可燃性溶剤を使用する塗装工程がある場合と、
【B工場】完成品を箱詰めするだけの工程では、
想定される静電気リスクが異なります。
重要なのは業種ではなく、「取り扱う物質」「作業工程」「設備」「静電気が発生する可能性」「放電した場合に何が起こるのか」を確認することです。
自社にJIS T 8118対応作業服が必要か確認する5つの質問
制服選定を始める前に、まず次の項目を確認してみてください。
1.可燃性のガス・蒸気・液体を扱っていますか?
YESの場合は、静電気放電が着火源となる可能性を確認する必要があります。
2.粉体を大量に扱っていますか?
粉体の種類や工程によっては、粉じん爆発などのリスクを確認する必要があります。
3.電子部品・精密機器を扱っていますか?
製品への静電気放電による影響を確認します。ただし、製品保護を目的とする場合はJIS T 8118以外のESD管理についても確認が必要です。
4.社内の安全基準で静電気対策が指定されていますか?
安全管理部門や工場側で、作業服・靴・床などについて基準を設けている場合があります。
5.取引先から規格を指定されていますか?
元請企業や工場への入場条件として、JIS T 8118対応作業服などが指定されているケースも考えられます。
これらの項目に該当する場合は、購買担当者だけで判断せず、安全管理担当者や現場責任者と一緒に必要な静電気対策を確認することをおすすめします。
JIS T 8118対応作業服だけ導入すれば大丈夫?
いいえ。静電気対策では、「作業服」「静電靴」「床」「設備の接地」「必要に応じた除電」「正しい作業方法」というように、職場全体で考えることが重要です。
例えばJIS T 8118対応作業服を着用していても、作業者に帯電した電気を適切に逃がす必要がある環境では、静電靴や適切な床なども重要になります。「JIS静電作業服を導入した=静電気対策完了」ではない点には注意しましょう。
業種別・静電気対策確認表
| 業種・作業 | 主に確認したい静電気リスク | JIS T 8118検討時のポイント |
|---|---|---|
| 化学・石油化学 | 可燃性ガス・蒸気・液体への着火 | 作業服・靴・床・設備を総合確認 |
| 塗装 | 塗料・溶剤等への着火 | 使用物質と塗装工程を確認 |
| 燃料関連 | 可燃性液体・蒸気への着火 | 移送・充填工程も確認 |
| 粉体工場 | 粉じんへの着火・爆発 | 粉体の性質と投入・充填・搬送工程を確認 |
| 電子部品・半導体 | 製品への静電気放電 | ESD管理との違い・必要規格を確認 |
| フィルム・樹脂 | 摩擦・剥離による帯電 | 作業服だけでなく設備側の対策も確認 |
| 医薬品・化粧品 | 粉体・溶剤等 | 原料と工程ごとに確認 |
| 食品 | 粉体原料等 | 粉体の種類・工程・設備を確認 |
よくある質問

Q.工場ではJIS T 8118対応作業服が必須ですか?
すべての工場で一律に必要というわけではありません。取り扱う物質、作業工程、設備などによって静電気によるリスクは異なります。「工場だから」ではなく、実際の作業環境を確認して判断することが重要です。
Q.塗装工場ではJIS静電対応作業服が必要ですか?
使用する塗料・溶剤や作業工程などによって異なります。可燃性物質が存在し、静電気放電が着火源となる可能性がある環境では、作業服を含めた静電気対策を検討する必要があります。
Q.電子部品工場ならJIS T 8118対応品を選べば大丈夫ですか?
JIS T 8118は静電気帯電防止作業服に関する規格ですが、電子部品の保護を目的とした静電気対策では、別のESD管理基準が関係する場合があります。「人や職場の安全」が目的なのか、「製品の静電気破壊防止」が目的なのかを確認したうえで、必要な規格・性能を選定しましょう。
Q.食品工場でも必要ですか?
食品工場という理由だけで必要になるわけではありません。ただし、粉体原料を大量に扱う工程などでは、静電気放電や粉じんによるリスクを確認する必要があります。
Q.自社に必要かわからない場合はどうすればいいですか?
まず、「何を扱っているのか」「どんな作業をしているのか」「どこで静電気が発生する可能性があるのか」「放電するとどのような影響があるのか」を整理しましょう。
そのうえで、安全管理担当者・現場責任者などと相談し、必要な作業服や静電気対策を検討することが重要です。
まとめ|「業種」ではなく「作業環境」で判断することが重要
JIS T 8118対応作業服を検討するときに最も重要なのは、「○○業だから必要」という判断ではありません。同じ会社・同じ工場の中でも、部署や工程によって静電気リスクは異なります。
そのため、「取り扱う物質」「作業工程」「静電気が発生する可能性」「静電気放電によって起こり得る影響」「現在行っている静電気対策」を整理したうえで、必要な作業服を選定することが大切です。
そしてJIS T 8118対応作業服を採用する場合も、作業服だけでなく、静電靴・床・設備などを含めて総合的な静電気対策を考えましょう。
JIS T 8118対応作業服の選定でお困りの企業様へ
- 「自社にJIS T 8118対応作業服が必要なのかわからない」
- 「現在使っている作業服から切り替えたい」
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- 「複数の工場・部署でユニフォームを統一したい」
企業ユニフォームを選定するときには、規格だけでなく、実際の作業内容や従業員の働き方まで考えることが重要です。アーバンユニフォームでは、企業ごとの作業環境やご要望をヒアリングし、JIS T 8118対応商品を含めたユニフォーム選定をご提案しています。
安全性・機能性・デザイン性・運用のしやすさまで含めた企業ユニフォームをご検討の際は、お気軽にご相談ください。
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